住宅ローンが残ったまま家を売る方法|オーバーローンの対処法

query_builder 2026/10/30 不動産売却 住宅ローン

住宅ローンが残ったまま自宅を売却しようとするとき、特に売却価格がローンの残債務を下回る「オーバーローン」の状態だと、「ローンが残っていたら売れないのではないか」という不安から、相談そのものを先送りにしてしまう方は少なくありません。実際にはオーバーローンであっても売却自体は可能であり、残った債務を整理する方法にはいくつかの選択肢があります。どの方法が適しているかは、不足額の大きさや今後の住まいの予定によって変わってくるため、早めに状況を把握しておくことが大切です。この記事では、オーバーローンとはどのような状態を指すのか、残債を整理しながら売却を進める基本的な流れ、自己資金での精算が難しい場合の選択肢、そして賃貸やリースバックといった売却以外の方法との違いについて整理いたします。

オーバーローンとは|なぜ「売れない」と思われがちなのか

まずは、オーバーローンという言葉がどのような状態を指すのか、そしてなぜ「売れない」という誤解が生じやすいのかを確認しておきましょう。

オーバーローンの基本的な考え方

住宅ローンの残債務と、現時点で見込まれる売却価格を比較し、売却価格が残債務を下回っている状態を一般に「オーバーローン」と呼びます。住宅ローンを利用して購入した不動産には、金融機関が設定した抵当権が付いており、原則としてこの抵当権を外さなければ買主に所有権を移転することができません。抵当権を外すためには、売却代金に加えて不足する分を別の資金で用意し、ローンを完済する必要があります。この「不足分をどのように用意するか」が、オーバーローンの不動産を売却する際の最大の論点になります。なお、反対に売却価格がローン残債務を上回っている状態は「アンダーローン」と呼ばれ、こちらは売却代金でそのまま完済できるため、資金面での調整は基本的に必要ありません。

オーバーローンでも売却自体はできる

「ローンが残っているから売れない」というのは誤解で、残債務を完済できる見込みが立てば、通常の売却とほぼ同じ流れで進めることができます。重要なのは、売却を検討し始めた段階で、現在のローン残高(金融機関から取り寄せる返済予定表や、インターネットバンキングの残高照会などで確認できます)と、不動産会社による売却価格の査定額の両方を把握し、不足額がどの程度になりそうかを早めに確認しておくことです。不足額の規模によって、このあとご紹介する対処法の選択肢が変わってきますので、「売ると決めたわけではないが、念のため確認しておきたい」という段階でも、残高と査定額を照らし合わせておくと、今後の見通しが立てやすくなります。

残ったローンを整理して売却する基本的な流れ

不足額を用意できる見込みがある場合に、どのような形で売却を進めていくのか、基本的な2つの方法をご紹介します。

自己資金で不足分を精算する

預貯金などの自己資金で不足分を用意できる場合は、最も基本的でシンプルな方法です。売買契約から引き渡し(決済)までの間に不足額の資金を準備しておき、決済当日に売却代金とあわせて金融機関へローンを一括返済し、抵当権を抹消します。不足額がそれほど大きくない場合や、退職金・親族からの援助などでまとまった資金を用意できる場合には、このかたちで進められるケースが多く見られます。決済日までにどの程度の期間で資金を準備できそうかは、売買契約のスケジュールにも関わるため、売却を依頼する不動産会社に早めに伝えておくと、無理のない引き渡し時期を調整しやすくなります。 また、不足額の一部についてはボーナスなどの一時的な収入を充てる計画を立てる方もいらっしゃいますが、資金の準備が決済日に間に合わないと売買のスケジュール自体に影響が出てしまうため、余裕を持った準備を心がけることが大切です。

住み替えローン(買い替えローン)を利用する

自己資金だけでは不足分を賄えない場合でも、新しい住まいへの住み替えを予定しているのであれば、「住み替えローン」(買い替えローンと呼ばれることもあります)という選択肢があります。これは、売却時に残る不足額を、新居の購入資金とあわせて一つの住宅ローンとして借り入れる仕組みです。新居の購入計画がある方にとっては有力な選択肢ですが、新たな借入額がその分大きくなる点や、利用できる条件が金融機関ごとに異なる点には注意が必要です。また、新居の購入と自宅の売却を同じタイミングで決済する必要があるなど、スケジュール面での調整も生じやすくなります。利用を検討する場合は、早い段階で金融機関や不動産会社に相談し、借り入れ可能な金額の見込みとあわせて、無理のない資金計画になっているかを確認しておくことをおすすめします。

自己資金での精算が難しい場合の選択肢

自己資金や住み替えローンでも不足分を賄うことが難しい場合に、検討すべき進め方をご紹介します。

金融機関への早期相談

不足分を賄うことが難しい場合は、まず住宅ローンを借りている金融機関に早めに相談することが大切です。金融機関によっては、売却を前提とした返済方法について相談に応じてくれたり、返済条件の見直しについて案内してくれたりする場合があります。相談が遅れ、返済が滞ってしまうと、選べる選択肢がそのぶん狭まっていく傾向があるため、「支払いが厳しくなってきたかもしれない」と感じた時点で、売却を具体的に決めていない段階であっても、早めに相談しておくことをおすすめします。あわせて不動産会社にも相談し、現時点での売却価格の見込みを把握しておくと、金融機関との話し合いの際にも具体的な材料として役立ちます。 相談の際には、現在のローン残高や返済状況に加えて、売却を検討している理由やご希望の時期も伝えておくと、金融機関側としても対応を検討しやすくなります。

任意売却という方法がある

自己資金での精算が難しく、返済の継続が困難な状況にある場合には、「任意売却」と呼ばれる方法が選択肢として挙げられます。任意売却とは、金融機関の合意を得たうえで、抵当権が残ったままの状態でも売却を進め、売却代金を返済に充当し、残った不足分についてはあらためて金融機関と返済方法を相談していく進め方です。通常の仲介による売却とほぼ同じ形で市場に出して買主を探すことができるため、一般的に競売に比べて売却価格の面でも有利になりやすいといわれています。ただし通常の売却に比べて金融機関との調整が必要になるため、任意売却の取り扱い経験がある不動産会社に相談することが重要です。当社でも任意売却に関するご相談を承っておりますので、お早めにご連絡ください。

売却以外の選択肢との比較(賃貸・リースバック)

オーバーローンの対処を考える中で、売却以外の方法も選択肢に入れたいという方もいらっしゃいます。それぞれの位置づけの違いを整理しておきましょう。

賃貸に出すという選択肢との違い

住宅ローンが残っている自宅について、売却ではなく賃貸に出すことを検討される方もいらっしゃいます。ただし、住宅ローン返済中の住まいを賃貸に出すには、原則として金融機関の承諾を得て、住宅ローンから賃貸向けの融資へ切り替える必要があるなど、独自の注意点があります。また、賃貸に出した場合でも住宅ローンの返済自体は続くため、賃料収入だけで返済をまかなえるかどうかを慎重に見極める必要があります。この点については住宅ローンがある自宅マンションを賃貸に出す際の注意点で詳しくご紹介しておりますので、売却と賃貸のどちらが適しているか迷われている場合は、あわせてご参照ください。

リースバックとの違い

自宅を手放さずに住み続けながら資金を得る方法として、リースバックという選択肢もあります。リースバックは不動産会社等に自宅を売却したうえで、賃料を支払いながら同じ住まいに住み続ける仕組みで、オーバーローンの整理というよりも「住み続けたいが資金を得たい」というニーズに応える方法という点で位置づけが異なります。ただし、売却時には住宅ローンの残債を返済する必要がありますので、不足分は先述の自己資金での返済が必要となります。売却後は毎月の賃料負担が新たに生じる点や、将来の買い戻しを希望する場合には条件を事前に確認しておく必要がある点など、通常の売却とは異なる注意点もあります。リースバックの仕組みや注意点についてはリースバックの真実で詳しく解説しておりますので、オーバーローンの整理とあわせてどちらが適しているか検討する際にご参照ください。

オーバーローンの不動産売却を進める際の注意点

最後に、オーバーローンの不動産売却を検討する際に押さえておきたいポイントをまとめます。

正確な売却価格の把握から始める

オーバーローンかどうか、またどの程度の不足額が見込まれるかは、売却価格の見込みが分からなければ判断できません。そのため、まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、売却価格の目安を把握することが出発点になります。査定額は会社によって考え方に差が出ることもあるため、1社だけでなく複数社に依頼し、査定の根拠についても確認しておくと、より納得感のある判断がしやすくなります。大田区・世田谷区での不動産売却全般の進め方については大田区で不動産売却を成功させる全手順でもご紹介しておりますので、あわせてご確認ください。 また、査定額はあくまで売却価格の目安であり、実際の成約価格は市場の状況や買主との交渉によって変動する点も、あらかじめ理解しておくとよいでしょう。

大田区・世田谷区でのご相談

当社では、大田区・世田谷区を中心に、住宅ローンが残ったままの不動産売却に関するご相談を承っております。「オーバーローンかもしれないが、実際にいくら足りないのか分からない」「金融機関にどう相談すればいいのか分からない」といった段階でも、オンライン相談・出張相談を通じて、お一人おひとりの状況に合わせた進め方を一緒に整理いたします。しつこい営業は行っておりませんので、まだ売ると決めていない段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。

大田区不動産売却トータルサポート
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